開院時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休み:日曜祝日

電話:070-6529-3668

mail:kouno.teate@gmail.com

住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~豊川稲荷東京別院~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 豊川稲荷東京別院
東京都赤坂にある豊川稲荷東京別院

 

 

私の母親は東京都港区赤坂が出身です。父親が東京都新宿区出身なので都心部にルーツを持つわけです。ただ今でこそ新宿や赤坂といったら繫華街というイメージですが、両親ともに戦前生まれで二人が幼い頃は現在とは大違い。父は疎開していたので新宿区に戻って定住したのは戦後。母が幼い頃の赤坂は焼け野原に近くて富士山がよく見えたそうです。赤坂は母の実家があったのでよく行きました。その赤坂と昔話としてきく当時の赤坂とはギャップは激しかったです。その中でも昔から変わらないのが神社仏閣です。母が小さなころから赤坂氷川神社があり山王日枝神社があり、豊川稲荷があったといいます。今回は港区赤坂にほど近い豊川稲荷東京別院の紹介です。

 

豊川稲荷東京別院

 

豊川稲荷東京別院でまず注目したのが、ここが寺院であること。そうお寺なのです。最初、私は目を疑いました。稲荷は京都の伏見稲荷大社を筆頭にした神社だと信じていたからです。しかし豊川稲荷東京別院の正式名称は「宗教法人豐川閣妙嚴寺」といい、山号を圓福山とする曹洞宗の寺院なのです。長らく神社仏閣巡りをしていますが稲荷の寺院は初めてで存在するとは夢にも思っていませんでした。

 

東京別院とあるように大元は別にあります。愛知県豊川市の豊川稲荷妙厳寺がそれで、直轄別院(飛び地境内)なのです。飛び地境内というのは物理的な距離が離れている場所もその境内とするものです。日本にあるアメリカ大使館の敷地内は法的にはアメリカ扱いになるような。こちらで祭られているのは豊川ダ枳尼眞天(トヨカワダキニシンテン)です。

※表記はホームページにあるもので愛知の妙厳寺ホームページには「豐川吒枳尼眞天」と表記されています。

 

まず「だきにてん」について説明します。だきにてんは「荼枳尼天」や「吒枳尼天」と書きます。仏教の神様で夜叉の一種とされます。仏像には4つの種類があり、位が高い順から①如来、②菩薩、③明王、④となっています。荼枳尼天も4つめの天に分類されます。天だけだと分かりにくいので天部とすることが多いです。如来は「悟りを得た人」という意味があり、お釈迦様の像は釈迦如来像です。菩薩は悟りを求める者という意味で悟りを開く前の仏。観音菩薩弥勒菩薩が有名です。明王はインドの神々の影響を色濃く残した怒りの表情をしています。不動明王が有名ですね。そして天(天部)はインドの神々が仏教に取り入れられ仏教の守護神となったものです。韋駄天毘沙門天といった仏像を聞いたり見たりしたことがあるのではないでしょうか。インドの神々が元なのでブーツを履いていたり阿修羅のように奇妙な風体(顔が3つに腕が6本)だったりします。天という名称はサンスクリット語「デーヴァ」という言葉を漢訳したので唐突に天という言葉が出てくる印象です。そして「荼枳尼」という名は梵語のダーキニー(Ḍākinī)を音訳したもの。それが日本に仏教が伝来すると荼枳尼天は稲荷信仰と混同されて同一視されるのです。神仏習合というものです。インドの神が天部として仏教に取り入れら、更に神道の稲荷と習合するという。世界の宗教と比較すると非常に柔軟でおおらかに感じます。豊川ダ枳尼眞天が稲穂を荷い白い狐に跨っておられることからいつしか「豊川稲荷」が通称として広まったといいます。明治時代の廃仏毀釈運動の際に神社に近いように見せて難を免れたのかもしれません。

 

愛知県豊川の豊川稲荷がなぜ東京都赤坂にあるのか。それはかの大岡越前守に関係します。大岡忠相(おおおか ただすけ)は江戸時代中期を生きた幕臣であり大名。越前守であったため大岡越前の呼称が有名です。徳川家8代将軍、徳川吉宗が進めた享保の改革を町奉行として支え、越前裁きが知られています。この大岡越前守忠相が日常信仰されていた愛知の豊川稲荷から吒枳尼天を勧請し屋敷稲荷として自邸で祭ったのが始まりです。大岡家は別の場所に下屋敷があったのですが赤坂一ツ木に移転となり豊川稲荷も移転しました。明治20年(1887年)に赤坂一ツ木の大岡邸から現在の元赤坂に移転遷座し、愛知県豊川稲荷直轄の別院となりました。

 

地下鉄赤坂見附駅と青山一丁目駅の間、青山通りに面していて、迎賓館の裏にあります。本当に一等地に残っているという感じがします。交通量の多い通りから階段を上り山門をくぐると赤坂とは思えない光景が広がります。本殿は狛犬のように狐の像が左右に2体並びます。御本尊は豊川ダ枳尼眞天。それ以外にも複数の仏像が点在しております。大黒堂には大黒天も祭られています。境内には七福神が点在しておりここだけで七福神巡りをすることができます。愛染明王摩利支天子宝観音知徳地蔵尊

稲荷という事で狐像が多数あり、左右にずらっと並んだ姿は一種異様です。三神殿がそれで鳥居があるので神社になるのでしょう。正面に繁栄を司る宇賀神王、向かって右側には健康を守る治効自在の神使として太郎稲荷、左側は円満な対人関係をもたらす徳七郎稲荷が鎮座します。一列に並んだ狛狐に3社並んだ社。なかなか他でみることができない光景です。

霊狐塚には八角形の石に無数の狐があります。

小規模ながら銭洗い弁天もあります。

 

文化会館の1階にはお茶屋「家元屋」があり、いなり寿司が売られています。某有名タレントも気に入っていて場所がらTBSが近いため収録時のお土産に重宝されるのだとか。食べてみましたがとても美味しかったです。芸能人からの信仰も篤い豊川稲荷東京別院です。

 

赤坂というと山王日枝神社(東京五社)、赤坂氷川神社(東京十社)が有名でしたが、寺院の豊川稲荷東京別院も素晴らしかったです。あれだけの一等地で残っていることが貴重です。語り継ぎたい文化であり、史跡です。

 

甲野 功

 

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