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~日曜日は学連OBOG同好会でした~

2024年7月21日 学連OBOG同好会にて
学連OBOG同好会にて

 

 

昨日は北参道駅にほど近い『DANCE GRAND Harajuku』で行われる「学連OBOGダンス同好会」に参加していました。学連とは学生競技ダンス連盟の略。私は東京理科大学卒ですが、大学で出会った学生競技ダンスがその後の人生を大きく左右しました。現在の仕事にも直結しています。

 

学連からプロの世界に進んだ同期がたくさんいます。同じ大学にも他大学にも。その一人が学連OBOG同窓会を主催する者の一人、東京農業大学OGの新井由紀子先生。数年前に競技選手を引退し、今年の3月に引退デモンストレーションを行いました。由紀子先生のお相手である新井健伊稚先生は同じく東京農業大学OBで一学年下になります。学連当時は別々の相手と組んでいましたが双方有名選手だったのでよく覚えています。この学連OBOG同好会は2ヵ月に一度のペースで開催されています。なお同じ週に学連OBOG練習会モダンの部がありました。その日は午後4時から横浜の元町で用事があったため直前まで参加を迷ったのですが、北参道駅から東京メトロ副都心線に乗り東急線に直通でいけるルートがあったのでギリギリになりますが参加を決めました。

 

学連OBOGイベントは同世代の先生が主催しています。競技選手を引退し、後進を育成するフェーズに入っている人々。近い世代なので親近感があります。新型コロナウィルスによって大打撃を受けた社交ダンス業界。私の仕事もそうでした。私自身も動く機会がずいぶんと減りました。昨年から練習会やこの同好会に参加して身体が絞れてきた、動きの勘が戻ってきた、という実感があります。そしてこの年齢でも知識を蓄え上達するという感覚。母校東京理科大学の部活名は「舞踏研究部」。学連に多い名称です。社交ダンス部とか競技ダンス部とはあまり言いません。略して舞研。部員を舞研人と称します。この舞研という言い回しをするのは社交ダンス界でも学連だけなので独自の文化といえます。その名称の通り、舞踏(ダンス)を研究する部活。特に東京理科大学という学風もありますが、理論的に研究するタイプが多かったです。一部感覚で押し切る場合もありましたが、感覚を理論的に分析しているところがありました。学連OBOG練習会の講師を務める武蔵野美術大OBの本池先生(モダン担当)も東京外国語大学OBの金光先生(ラテン担当)も教え方が非常に学術的です。技術には名称があり定義がある。テクニックにはシステムがあり必然がある。そういう感じです。とにかく派手なステップを教えてガタガタ、フラフラでも楽しく踊ってみましょうという社交ダンスサークルとは違います。それが悪いとはいいませんし、初心者にはそちらの方がとっつきやすいことでしょう。ただ最初から最後まで社交ダンスを競技として突き詰める学連の世界にいた過去からすると、基本もできていないのに上っ面のステップをしても仕方ないよねという冷めた見方をしてしまいます。競技選手ならでは思考です。その点学連OBOG練習会は元々その世界を経てきた者が参加するのでしっかり基礎をするという感じです。

 

学連OBOG同好会はどちらかというとダンスから離れた世代がもう一度シューズを履いて動いてみましょうよ、というコンセプトだと思いました。ダンスタイムが長く。いい意味で競技から離れて社交に戻ろうという感じ。ただ前回が各種イベントと被り参加者が少なかったせいか、新井先生達のミニ講習会ががっちりとした講習になりました。それまでは皆で踊れるステップをやってみましょうという感じだったのが、ラテンダンスの基礎、そして理論という。金光先生とは異なるアプローチでダンス理論をレクチャーしました。前回の内容はメンタルブロックが少し外れました。心持ちが変わったというか。私は笑って腰を振っている姿が恥ずかしいという気持ちからモダン(スタンダード)専攻にしたところがあります。地道に基礎練習をするのは大学時代にやっていのでできるのですが、いわゆるアピールとか発散するとか表情管理といったものは苦手です。それが男女の役割に関するロジックで説明されて納得できました。あの後から少しラテン種目に対する苦手意識が薄まった気がします

そして今回。今回もさりげなく重要な技術を新井健伊稚先生がレクチャーしてくれました。ラテンの前進で後ろ足になる送り足の踵を下げること。そうすることで体重が乗っている側の骨盤が高くなる。送り足で体を前に進めたときは足首が伸びて踵の位置が高いがその後に寝かせるようにすることで骨盤の高さが変わる。言われてみれば当たり前のことですが、一応20年以上やってきて初めて気付いたことでした。この踵の操作はモダンにはまずないので分かっていませんでした。ここで金光先生が以前、仰った内容と繋がりました。なるほどと。

 

そうなると以前よりもラテン種目を楽しむ気持ちが生まれます。ノリとか勢いとか学連時代に散々言われたのですが、きちんとした技術や理論からそういうのが生まれるのだと感じました。感情からできる人もいるのでしょうが。

ダンスタイムでも少し心境の変化がありました。今までは組むと自分の思い描いている動きができなくてもやもやするばかりでした。それが少しどうでもいいかなという気持ちに。競技選手ではないわけで。特に専門のモダン種目は数日前の学連OBOG練習会でクイックステップをしたことが良い方に影響している気がしました。まず踊り手がハッピーで在るように。

 

この学連OBOG同好会ではダンスタイムがあるため、普段のひと月分に動く運動量を消費する感じがします。この会の後に元町に向かう道中電車で寝過ごして元町駅から折り返してみなとみらい駅まで戻ってしまいました。

 

甲野 功

 

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