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~人を紹介したときに信用される~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 Xのトップ画面
Xのトップ画面

 

 

SNSが日常に定着して10年以上経ったでしょうか。かつてはmixi。次にFacebookへ。そこからTwitter(現X)。instagramTikTokLINEは通信インフラ、YouTubeは動画サービスですがSNSに分類されます。他にも海外ローカルなものまで含めると相当な数があります。ちなみに私が当時のTwitterを始めたのは2011年3月でした。そう東日本大震災のときです。東京もインフラが混乱し携帯電話が通じない、ラジオも放送されないという事態に3月11日は陥りました。そのときTwitterのおかげで東京都知事まで救援を求める情報が届き東京消防庁のヘリコプターが東北に派遣されて救助されたというニュースを知りました。情報取集のためにもTwitterをしておこうと思いました。東日本大震災以前からネット上のやり取りが重要になると確信していた私はmixiからFacebookにトレンドが変わるっていることを感じつつ、当時の職場でブログ作成に勤しんでいました。ブログは重要だと勤務時代から感じていたのです。

 

鍼灸マッサージ教員養成科に進学するとFacebookは日常生活を紹介するだけでなく、たくさんのグループが作られてクローズな世界で臨床論や技術論が議論される場が生まれるツールになりました。この頃にはLINEが一般的になってグループLINEが活用されるようになります。教員養成科を卒業しあじさい鍼灸マッサージ治療院を開院したのが10年前。開院当初から広報活動の媒体としてFacebookを活用していました。広告費をかけられない状況もありましたが、変なネット広告や新聞折り込みチラシをするよりもFacebookに投稿した方が効果的だという考えがありました。そこからホームページを充実させることにシフトチェンジし、FacebookよりもTwitterの方が拡散力が遥かにあるということで主軸をTwitterに移していきます。instagramも始めますがあまり相性が良くないなと思い方針をマイナーチェンジしながら細々と継続しています。自分自身が動画に映ることが恥ずかしくて耐えられないところがありYouTubeやTikTok、あるいはinstagramでの動画投稿はしないようにしています。

 

母校の鍼灸マッサージ教員養成科で「開業鍼灸師のSNS活用」について特別授業をしたのが2017年。この頃はまだまだSNSを個人鍼灸院や専門学校で利用するというのは一般的ではなかったと思います。30代から下のネットネイティブ、スマホネイティブの世代がどんどん利用していて、既存の学校、業界団体、学術団体、勉強会、職場といったコミュニティとは異なる人々の繋がり方が現れていました。この時期に既に鍼灸師のイベントをZoomで全国に生配信する、リモートで話し合うということを一部の鍼灸業界では行っていました。

新型コロナウィルスが流行して人との交流が途絶えることになった2020年以降。オンラインでのやり取りが飛躍的に進みます。ベテランの人、学校、団体などそれまでSNSを扱って来なかった人々も否応なしにデジタル化の波に飲まれていきます。オンライン授業、オンライン会議、オンラインセミナーがどんどん登場。オンデマンド視聴も一般的になっていきました。高齢者にもスマートフォンの普及が進み、私の両親ですら一人1台持つようになります。

 

SNSが世間に浸透していくことで鍼灸業界は新たな人の交流が生まれました。個人同士のやり取りが容易になります。それまでは学校や職場、勉強会など何かしらのコミュニティに所属しその中で出会うことがほとんどでした。それがSNS上から直接やり取りをすることが可能になったのです。一学生が大御所と言われるベテランの先生と直接やり取りができるような。個人間のやり取りを可能としたのがSNSです。その社会環境変化に伴い非常に自由な交流が実現するようになりました。例えば当院に鍼灸専門学校進学希望のいわゆるプレ学生さんからの問い合わせが来るようになりました。開院数年後からちらほらありましたが7年前にはとても具体的な質問や相談があり、学校選びにアドバイスをしました。その方は鍼灸マッサージ専門学校に進学し卒業してあん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の国家資格を取得。勤務経験を経て昨年開業しました。今年に入り当院に招いて開業座談会を行うほどです。こういってはあれですが、学生でもない一般人が直接連絡を取り合い情報を受けることができる。そのようなことが実現できたのはSNSの存在なしは不可能でしょう。誰か知り合いが紹介するなどの人伝がない限り。

 

このような情報収集の動きは新型コロナ流行後にはより活発となります。不況や将来の不安から独立志向が高まったのか鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師といった開業権が法律で認められている職種への進学希望者が、私のところに連絡を取ることが増えました。同様に専門学校に既に進学している現役学生も学校の垣根を越えて問い合わせや相談が増えている現状です。そのやり取りはほぼSNSを介して行われています。

しかしその弊害のようなものも生まれています。Facebookは基本的に実名登録で顔写真を載せることが多く、やり取りをするには「友達申請」をして承認されないといけません。その上限も決まっています。対してX(旧Twitter)は匿名で顔を隠すことが多いのです。またフォロー、フォロワーの数に制限はありません。いわゆる“中の人”がどのような人物か不明のアカウントが少なくありません。今は携帯電話を登録するのでやりづらくなりましたが、裏アカウントと呼ばれる用途に合わせた特別のアカウントを持つ人も多いといいます。そのため年齢・性別・職業などが不確かなままやり取りが行われることが多いのがXです

 

私の場合は本名・顔出しで素性が分かるようにしています。それは広報活動を兼ねているからです。そのため鍼灸師などの業界関係者が集まるイベントに出席すると向こうは私のことを知っているが、私は相手が何者か知らないということがあります。話をして打ち解けて、あああのアカウントの方ですか、と納得することに。中には一切接点を持たず投稿に対するリアクションもしないが、「いつも見ています」と初対面で言われることも。また会ってみて“中の人”の性別を知り、男性だと思っていました、女性だと思っていました、とこちらが驚くこともあります。そして顔を出さないが本名を出しているアカウントだと、お名前はよく存じていますが顔を見たのは初めてです、というパターンもあるのです。こういったことが起きるのはFacebookではあまり無いような気がしてX特有なことである気がします。

私はなるべく現実に集まるイベントに参加するようにしていますし、自院で勉強会などを開催するようにしています。現実(オフライン)での出会いを重要視しています。オンラインイベントにはあまり積極的ではありません。コロナ禍では仕方なかったのですが、マッサージや鍼灸は対面で行う仕事ですからなるべく顔を合わせることに越したことがない、と考えています。そしてオンラインでのイベントはよほどのことがない限り開催しませんし、話し合いが必要なら極力対面で行うようにしています。これはポリシーのようなものです。

 

そのため匿名で顔を出していない人に実際に会うことが少なくありません。それによって副次的な信頼を得ることがあります。私が対面で会い相談を受けた学生さんやプレ学生さんには、更に有益となる人物を紹介することがよくあります。将来このようなことがしたいと分かれば、この人の話を聞いた方がいいよ、ここに行ってみるといいよ、といったように。そういうときに学生さんやプレ学生さんは先方とXのダイレクトメッセージ(DM)でやり取りをします。その時に匿名同士でのやり取りになることもあります。色々な事情で素性を明かしていない者同士。その際に双方と直接会って面識がある私が挟むことで信頼を得るということがあるのです。相談先から「甲野先生の紹介なら」と言ってくれる。やはり名前も顔も分からない(明かしていない)ところから直接連絡が入るとどれくらいのレベルで対応をしたらいいのか戸惑うことがあるでしょう。私はほとんどが対面した上で紹介先を選んで提案しています。それが一種のハードルになっているという。ツールが変わっても人の交流における本質は変わりません。誰が誰を紹介したのか。ネット上の立ち振る舞いよりも実際に知っている人の紹介は生の意見としてより重要になります。

 

SNS社会でもオフラインの出会いを大切にしてきたおかげではないかと思います。匿名でやり取りできる社会になったからこそ。

 

甲野 功

 

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