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~プレ学生さんにあはき柔整業界の話をしました~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 アジサイ塾~あはき柔整業界の動きと展望~スライド資料
~あはき柔整業界の動きと展望~ スライド資料

 

 

昨日は当院に来春から鍼灸マッサージ専門学校に入学予定のプレ学生さんを招いてセミナーを開催しました。今回は参加者を公募することをしないクローズのものでした。私の方から縁のある、当院に勉強に来ているメンバーを選んで、声を掛けました。志望校が決定して入試を終える、これから受験という参加者たち。鍼灸マッサージ専門学校進学が現実味を帯びてきたところ。参加者の進路先について私は相談に乗っていました。

 

「あはき柔整等広告検討会」が終了しました。コロナ前から始まった有識者会議。あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等の広告に関する検討会です。第11回で突如終了しました。第11回は現地で公聴していたのですが、まさかの最終回という印象でした本当にもうこれでおしまいなのか、という戸惑いがあり、現場にいた母校呉竹学園関係者に質問をしてしまいました。数日前に厚生労働省から議事録が公開されて間違いなく本検討会が終了したことを確認したのです。すなわちそれは話し合われていた『あはき・柔整広告ガイドライン』が完成して施行されるということです。第11回の資料には指針(案)としてあったものが検討会が終了したことで実行に移されるということです。その指針(案)の内容を精査すると既存の考え方とは大きく異なるものでした。広告検討会が終了するということは第11回の内容を加味した上で、『あはき・柔整広告ガイドライン』が完成するということです。第11回、すなわち最終回の会議内容を踏まえると大幅な変更は考えられません。これは大変なことになると感じ、注目する項目をピックアップして時間をかけてまとめましたこの内容を来春進学予定のプレ学生さんに説明しようとこのセミナーをすることにしました。

 

メンバーとこちらの都合で日程は9月1日に決定。約1か月前の段階で決めました。そこから資料作成の前の構想を練ったのですが、もう全部詰め込んでしまおうという考えに至ります。もともといつかこの業界の社会学をやってみたいという願望がありました。2004年に鍼灸マッサージ専門学校に入学しました。その前からこの業界のことは情報収集していました。今回参加したプレ学生さん達のように。それから4つの国家資格を取得し、鍼灸マッサージ専門学校の教員免許も取り、鍼灸整骨院やクリニック、大学病院勤務の経験を積みます。今は開業して10年を超えました。20年以上の期間にこの業界では様々な事件があり、変化がありました。調べてみればもっと大きな事件・変化があったことが分かりました。歴史の先に今がある。その経緯をたどると今後の未来が占える。そう考えています。あじさい鍼灸マッサージ治療院を始めてから学生向けに幾度と話をする機会を得ました。そこでいつも今後の展望を話してきました。その展望は多分に私自身の願望も入っているのですが、完全に妄想というわけでもありません。将来こうなりそうという予想は結構当たっています。というより行政がこうすると方針を示して施行すれば自ずと実社会はその方向に変わっていきます。予測不能な大災害や大事件は別として行政の方針と社会変化を観察していくと予測できることはあります。さすがに地下鉄サリン事件や東日本大震災、新型コロナウィルスといったレベルの事件・事故・災害らはどうにもなりませんが。

 

というわけでこれまでこの業界に起きた出来事を整理し、それによってどう変わったのか。また現在進行形で起きていることは何か見ながら数年後の業界を予測する。そのような内容を話したい。そのような欲求があるのです。更に資料作成中に今年10月から景品表示法が改正され、直罰規定が追加される報せを知ります。改正自体は昨年の時点で決定していたのですが、施行されるのが10月1日からと発表されました。それは広告ガイドラインとはまた別の、ある意味でそれ以上に、この業界に影響を及ぼすものだと思いました。ますますやってみようと考えました。幸いにしてこれまでのセミナー資料、調査した資料、その時々でトピックをまとめたブログがあります。それを再編集すればできると踏んだのです。8月中盤から資料作成に取り掛かりました。

 

その道のりは想像以上に大変でした。全て詰め込む。これまで私が取り組んだこと。法律。業界の歴史。起きた事件。変化。それを踏まえて本題の「あはき・柔整広告ガイドライン」のポイント。また景品表示法が改正されること。それらの要因によってどのようなことが起きるのかという予測。資料は膨大になっていきました。最終的にパワーポイントのスライド枚数が322枚。過去最大のものになってしまいました。今までは多くても200枚を超えることは無かったのですから大幅に増えました。既存の資料をただ切り貼りするだけにとどまらず、フォントサイズ、色の強調、文字のチェックをしながらです。作業は想像以上に時間を取りました。過去に作成したときにはまだ決まっていなかったこと、起きていなかった出来事、判明した事実があります。全部確認をとっていきます。更に詰め込むことにしたため話の流れを作るのにも苦労しました。聴いている参加者が整合性が取れるようなものしようとすると丁寧に前提を説明しないといけません。そのために資料を加えるという作業。作業時間が増していきました。入れてはみたもののやはり削ろうと消した項目もありました。

 

今回の内容に柔道整復師業界のことを入れるのかも悩みました。プレ学生さんは柔道整復師になるわけではなくあん摩マッサージ指圧師・鍼灸師になるために専門学校に進むのです。柔道整復師のことまで聞いても内容が多すぎて理解できないことでしょう。しかしこれから出される広告ガイドラインは「あはき・柔整」のもの。あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師のあはきだけでなく柔道整復師の柔整も入っています。それはかつてこれらは一つの法律でまとめられていたから。柔道整復師のことは見ないふりしておくことはできないなと考えたのでした。私自身も柔道整復師ですし、鍼灸師としての修行は鍼灸整骨院だったので、無視できないのです。これも資料が膨大になる要因になりました。

会前日までタイトルを決められずにいました。最初は~あはき柔整社会学~と仮名称にしていたのですが、よくよく考えると理系大学を卒業し高校2年生から理科系コースを選んでいる私に社会学というのはどうなのだろうという気持ち。大学の一般教養でも社会学を履修しなかったような気がするので。最終的なタイトルは~あはき柔整業界の動きと展望~に決定しました。

 

内容は当院が開業してから継続して行ってきた取り組みを一から説明。なぜこのようなイベント企画・開催してきたのか。そこからでした。続いて私自身が感じてきた矛盾、憤りから得たあはき柔整業界の諸問題。大きく4種類あると考えていて、そのジャンルを紹介します。続いて法律の話。関連する法律として通称あはき法、柔整師法。それに医師法、医療法、景品表示法なども。理学部応用物理学科卒の私がここまで法律を勉強するようになるとは我ながら思いませんでした。それは実際に起きた事件、裁判を理解するために必要なこと。国家試験には関係法規の項目があるので勉強をしないといけませんがそれよりも深く広く学ぶ必要があります。その成果を紹介します。次に柔道整復師業界の話です。直接関係が無いようにみえて実は関係が深いあはきと柔整。どちらも知っているからこそ教えてきたいこと。次にスクール/セミナービジネスについて。鍼灸師、柔道整復師の養成施設が爆発的に増えたことが大きな影響を与えてきました。反対にあん摩マッサージ指圧師の養成施設は増えることがないこと。そこから本題に近い業界の広告制限の内容。医師を含めて法律で広告内容を制限しています。そのことに対して裁判を起こした者がいる事実。ホームページ、ウェブサイト、SNSの登場。先にできた医療機関に対する医療広告ガイドラインについて。

 

ここまでは業界の問題を多数紹介し細かく解説してきました。そこから行政がどう取り締まる方法を変えてきているかに話題が移ります。近年の行政の動き。実際に起きた事件や行政処分を例示しながら、法律と法解釈を説明します。特に総務省が行った消費者事故調査とそれを踏まえての消費者庁と厚生労働省に対する勧告。勧告を受けた省庁の対応。ここ数年で起きたことを発表された資料を参考に説明します。そして本題のあはき柔整等広告検討会のこと、今後施行される『あはき・柔整広告ガイドライン』のポイント。本題に突入するまでに3時間近くかかってしまいました。最後に今後のあはき柔整業界はどのような展開を見せるのだろうか、ということについて私なりの予測を説明しました。参加者が国家資格を取得してプロとなるのは4年後の春。それまでにまた多くの変化があることでしょう。専門学校に入学すると毎日の授業に日々追われることになるでしょうから、まだ余裕があるうちに知っておいてほしいことでした。

 

4時間あまりの講義のとは全員でファミリーレストランに行き軽食。打ち上げのような雰囲気でフリートークとなりました。同日に他にも業界でイベントがある中、当院を選んでくれて嬉しかったです。相当な気力を費やして資料を作成した甲斐がありました。

 

今回の経験と資料は必ずこれらかの私に役立つものです。現時点で最高のもの。今回の内容を分けたり加工したりして活用することができます。何よりこれからの人材と交流が持てたことが重要でした。

 

甲野 功

 

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