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開業してからずっと勉強のお供となっている、宝島社の「見るだけノート」シリーズ。最近またこのシリーズの本を買いました。
新版 大学4年間のマーケティング見るだけノート 平野敦士カール監修 宝島社
です。
実は同じ監修で同じタイトルの見るだけノートを過去に買っています。“新版”とあるように改訂版なのです。前版は2018年に発行しております。その時に手に入れました。とても勉強になり、特にサービス・マーケティングについてその概念と内容を学ぶことが大きかったです。あれから6年。著者も「おわりに」で書いていますが数年でマーケティングの分野は大きく様変わりしました。テクノロジーが発展し社会が変容する。それによりマーケティングのやり方も変化していくのです。前回と読み比べても、既に知っているという項目が多々ありますが、新しい内容も結構含まれています。個人事業主として経営に携わる以上、マーケティングに背を向けることはできません。技術があれば大丈夫というわけはありません。専門知識や技術を学び練習するのは当然のこととして、こちらの分野も勉強しておかないといけません。社会と消費者心理の変化がどうなっているのかが大きなポイントになります。本書を読んで当たり前のように知っていたことから、今はそうなったのか?!と驚くことまで。少し挙げていきます。
詳しいことは別の機会に触れるとして、知らなかった用語たち。
・経験価値マーケティング
1999年にバーンド・H・シュミット教授が提唱した感情を動かすマーケティング手法。感覚をときめかせて、感情を揺り動かし、心を刺激するような経験価値が消費活動を左右するというもの。
・パーミッション・マーケティング
元Yahoo!のダイレクト・マーケティング担当副社長のセス・ゴーディンが提唱した、潜在顧客から“同意”を得ることを目標とするもの。
・インバウンド・マーケティング
アメリカのマーケティング会社ハブスキット社が提唱したもの。インバウンドとは訪日外国人観光客という意味ではなく、顧客からの問い合わせに応じる活動という意味。アウトバウンドなら、企業から顧客へ行う活動を指します。ユーザーが知りたいことを発信することでアクセスを集める方法。
・ホリスティック・マーケティング
かの“マーケティングの父”と称させるフィリップ・コトラーが2002年に著書で提唱したもの。顧客の要望をすべての起点にし、全社的な視点で行うもの。4つのマーケティング要素(リレーションシップ・マーケティング、統合型マーケティング、インターナル・マーケティング、社会的責任マーケティング)を組み合わせる。
・CLO(Card Linked Offer)
2008年頃からアメリカのクレジットカード会社による手法。クレジットカードの利用者の属性や決済履歴をもとに、クーポンや特典を表示するシステム。
・サービス・ドミナント・ロジック
ハワイ大学のスティーブン・L・パーゴ教授らが提唱した概念で、企業が提供するモノはすべて「サービス」と「コト」を一体として考える。
・デジタルマーケティング
デジタル技術を使って行うマーケティング全般を指す。2000年頃に、ECサイトでの商品の販売やWeb広告による集客といったWebマーケティングが、その後SNSが登場したことでSNSマーケティングが、できる。
・GAFAからMATANAへ
既に一般用語となったGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)。(※FacebookはMeta社に社名変更。またMicrosoftを加えてGAFAMとすることも。)しかし近年GAFAに代わってMATANA(Microsoft、Amazon、Tesla、Alphabet、NVIDIA、Apple)が注目を集めている。
いかかでしょうか。この本以外にも多数の書籍を読んできたのでこれは知っているよという項目を抜き、またこれは私の業態とは関係がほぼなさそうだというものも削った上で、未知の用語を書き出しました。新しい〇〇マーケティングが多すぎると感じます。横文字だらけでとちょっと嫌になるのですが、概念を言葉にすることは大切です。多くは新しいツールや社会通念が現れた結果、新たな〇〇マーケティングという用語が生まれるのでしょう。落ち着いて解説を読むと心理面、社会状況に即したもので常識的な心情に基づいていると思います。そうするとマーケティングの基本的な要素は消費者心理や社会環境をきちんと理解することにあるのでしょう。どれも感覚的に素直に受け入れられ、それは確かにそうだよね、という感覚。分かり切ったことをきちんと説明しているという捉え方もできます。
一方、CLOとかMATANAなどは完全に初耳。ガーファ(GAFA)はもう時代遅れでマタナ(MATANA)の時代なのか?!と焦る気持ちがあります。私が大学受験時は早慶上智と私立トップ大学をまとめていたのですが、今は早慶上理といって、早稲田・慶應・上智に東京理科大が入るのだとか。母校がいつの間にかランクアップされていました。またMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)は有名でしたが最近はSMART(上智・明治・青山学院・立教・東京理科)というくくりもあるのだとか。これらは言葉遊びのような気もしますが時代の変化の一つなのでしょう。
気が付けばあじさい鍼灸マッサージ治療院を開院して10年。10年も経てば多くのことが古くて時代遅れになります。今や3年ひと昔でも遅いくらいです。今回紹介した用語が10年後、20年後と残っているかは疑問です。新型コロナでリモートワークが当たり前になり東京から人が離れていくというように言われました。ところがまた会社に出社する流れが出てきていますし、人が東京にまた戻るという動きがあります。今どのように変化しているのか。そしてどの方向に変化しているのか。それを正確に冷静に判断して行動することが求められるのでしょう。今後は一つ一つを深堀りするかもしれません。
甲野 功
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