開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
10月19日に「新宿こども食堂たんすまち」さんにチャリティーマッサージの寄付金を渡してきました。今年で第10回となったチャリティーマッサージ。あじさい鍼灸マッサージ治療院開院10周年とともに、年に一度行うチャリティーマッサージも、節目の10回目を10月13日に開催しました。チャリティーマッサージとは普段休みの日曜日に当院を開けて、按摩指圧コースのみの予約受付をします。その日一日の売上全額を寄付するというものです。今年は当日の売上が46,000円、来院しませんが企画に賛同してくれた方の寄付が5,000円、私個人の寄付で4,000円の合計55,000円が集まりました。その全額を寄付しました。
チャリティーマッサージに参加していただいた皆様どうもありがとうございました。
今年も昨年同様、会場である新宿区内にあるお寺で渡してきました。「新宿こども食堂」は新型コロナウィルス流行により一時期活動を中止。その後、お弁当や食材を必要な家庭に配布するという形態で活動を継続しています。寄付を渡しにいった今年も、配布の様子を見学させていただきました。またスタッフさんから最近の状況も聞かせてもらいました。ボランティア活動にとって重要なことは寄付金や物資がしっかりと届いていのるかということ。往々にしてあるのですが、人々の善意が途中で中抜きされたり横領されたりして必要な人に届かない。世界でもそうですし、国内でも当然あることです。我が国では阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震らを経験しボランティア活動について知識や経験が浸透してきました。今年は1月に能登半島地震が起き、支援物資を運搬するための航空機が滑走路で爆破するという事故がありました。善意があっても、能力があっても、物資があっても、届かせるというのはそう簡単ではありません。チャリティーマッサージの寄付先に「新宿こども食堂」さんにしているのは相手が見えるからです。チャリティーマッサージを始めた頃は「世界食料デー月間」のイベントとして国際協力NGOに寄付をしていました。それはそれでいいのですが、自分にとって会ったこともないどこにあるのかも定かではない外国に寄付金が使われるという実感が薄かったのです。窓口の国際協力NGOに寄付をしているという感覚でした。「新宿こども食堂」さんの活動を見学して実際にお弁当などを受け取りにくる利用者さんがいることを確認。団体スタッフを含めて、この方々に使われるのだと確認でき、実感が得られます。
コロナ前の食堂スタイルを知っているので、現在のお寺で食料品等を配布するというやり方は、変わってしまったなという気持ちがあります。この団体はみんなで集まって食事をするということから始まりましたから。一方、この配布スタイルになることで良かったことも見て取れます。まずその場で調理をしないのでスタッフの仕事が軽減されます。食材を当日持ち込み調理をして盛り付け配膳。借りた食器を全て洗って会場の原状復帰をして返却。かなり大変です。調理ができないと話にならないのでボランティアスタッフの年齢が高めになります。今の配布スタイルだと会場を設営して弁当他物資を搬入、人によっては宅配、来場者に配るということなので調理ができない・苦手な人でもスタッフとして参加しやすい。実際に会場に居たボランティアスタッフの半数は大学生以下の若い人でした。このようなボランティア活動に高校生、大学生が多数参加していることが時代の変化を感じます。中にはかつてここを利用していた子どもが成長してボランティアとして参加していることも。この1年でかなり若返ったと聞きました。いい循環だと思います。
子ども食堂はコミュニティ。居場所を作るという意図もあります。ボランティア活動の比喩で「魚をあげるより、魚の捕まえ方を教えよ」というものがあります。食事を提供するのはもちろん、知識を教えて環境を変えるきっかけになることはより重要。食堂スタイルだと一緒に食事をしたくない、顔見せたくないという参加者もいました。この配布スタイルだと、もらって少し離れて話をするということができます。プライバシーがより守られるコミュニケーションが取れるように思われました。また弁当以外にも各家庭から寄付されたものを渡すこともしており、ここで貰った中古の辞書を使って大学進学したというケースもあるとのことでした。
まだ新型コロナ患者は出ていますので、みんなで食事をするというのがリスクになることもあります。これも一つの「子ども“食堂”」の形なのだと思いました。
会場では新宿区の歴史のこと、能登半島地震のボランティア活動のことなど貴重な話を聞くことができました。現場を訪れることで学びと気付きがあります。口座に振り込めば楽かもしれませんがやはり現金手渡しの方が得るものがあります。振込手数料分も寄付できますし。現実に人が集まり、物を渡す。現場を知ることが重要です。
改めてチャリティーマッサージにご賛同いただいた皆様ありがとうございました。
甲野 功
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