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~11月11日の学生ペア割~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 11月11日の学生ペア割
11月11日の学生ペア割。ハリトヒト。製本をプレゼントしました。

 

 

昨日は鍼灸専門学校のお二人が学生ペア割を利用しました学生ペア割とは鍼灸マッサージ学生さんあるいは進学予定・進学希望のプレ学生さんを対象とした当院のサービスです。学生さんの見学と体験を一緒にできる取り組みです。学校の附属施術所や実習ではなく実際の臨床に出ている術者の現場を見学したいという要望が数年前に鍼灸マッサージ学生さんからありました。ところが見学に応じてくれる鍼灸院や治療院は少なかった。大手のベッドが多数あって同時に行うようなところ、実習生を受け入れているようなところはではなく、個人で開業しているところは軒並み応じてくれません。それは患者さんを知らない学生さんが見ている前で施術させてくれないということ。これには患者さんの都合と術者側の都合、双方があると思われます。患者さんは見ず知らずの学生さんの前で症状を話したり、肌を出したりするのが嫌。大学病院ですと利用する際に学生の研修で見学などがあるかもしれませんという条件が暗黙にあります。個人的な体験ですと3年前に大学病院で親知らずを抜いたときはいつも見てくれる医師が指導医となって研修医が執刀しました。私は口を開けて処置を受けるだけでしたが頭の上で臨床医が指導医に様々な注意を受けていました。このように教育研究機関であれば見学や実習をすることが目的の一つになります。対して市井の鍼灸院はそうではありません。また患者さんが承諾したとしても先生によっては他人に見られたくないということが考えられます。結構この業界には多いのですが自分の技術を他の先生に見られたくないという。学生でも嫌だという人もいます。

 

このような背景があり、だったら患者役を連れてきて交互に施術すればいいでしょうというアイデアです。これは私の発案ではなく当時鍼灸マッサージ学生だった方が出したものその方とクラスメイトの方を招いて相談し作った学生支援サービスです。価格も学生さんが利用しやすい金額にしようと価格を抑えました。開始したのは新型コロナウィルスが大流行する直前の2020年3月。丸4年続いており、多数の鍼灸マッサージ学生さん、あるいはプレ学生さん、更に片方が学生さんならOKということで鍼灸師、一般の方もご利用しています。

 

今回は当院のセミナーに参加してきたプレ学生さんから後押しされて予約を取ったという鍼灸学生さんでした。まだ専門学校に入学していない方に勧められるというのも凄い話だと思います。また参加した学生さんは私の名前や当院のことを事前に知っていました。それは当院で練習をした方のブログに登場していたからとのこと。色々な繋がりがあっての応募でした。

 

事前に参加者の要望を質問していました。学年によって話すこと、見せることがかなり変わります。入学した年の1年生と卒業認定が終わった頃の3年生では知識量、技術が大きく異なります。また他の医療系国家資格(例えば看護師、薬剤師、柔道整復師、理学療法士など)を取得している場合もまた話す内容を変えます。基本は知っているということもありますが、既に持っている資格と鍼灸をどう組み合わせるかという視点も必要だと思いますので。それは私が柔道整復師でもあり、柔道整復と鍼灸をどう関連付けるのかしないのかという考えも持っているからです。

当日は問診ならぬ直接ヒアリングをして、事前に得た情報以外の生の声を聞き、どんなものを見せるのか考えました。本当にある主訴(どこが辛い、痛いといった症状に対する訴え)に対してそのまま鍼灸施術をするのか。敢えて特定の技術を見せるのか。鍼灸学生といういわば身内であることを敢えて度外視して一般の患者さんとして接するようにするのか。などなど。これまでは美容鍼をみたい、パルス通電を体験したい、一般の知り合いを連れていくのでいつも通り施術してくださいそれを見学します、などの要望がありました。今回は割とふんわりとした要望内容だったので日常的に私が採用する考え方に基づいて行いました。私はあん摩マッサージ指圧師がベースにあるので按摩指圧をすることで体の状態を探り、会話をしてより深い情報を得て、どのような鍼灸をするか考えていくことが基本的なやり方になります。今回は鍼灸学生さんなので鍼灸で、特に鍼のみで症状に向き合うというスタイルにしました。

ベースは現代的な筋骨格系で考える鍼をします。そこに経絡、虚実、寒熱といった(伝統的な)東洋医学を加味します。腰痛だったら下肢の経穴を、首肩の凝りなら上肢の経穴を、用いるような。頭寒足熱といいますが、頭部の(体の上部の)熱を鍼で捌く。左右の虚実をみる。そんなエッセンスを加えつつ局所の硬結(筋肉にできた固いコリ)に鍼を刺しました。

当院に来る方はだいたい私の知り合いの鍼灸院を巡っていることが多いです。今回参加した方は既に有山優子先生のところで紫雲膏灸と按摩を体験していました。そういうことならばお灸は有山先生がしっかり見せていると判断し、鍼一辺倒にしました。普段よく私が行っていることを素直に見せようと。ちなみに有山先生ほか、滝沢佑三絵先生、飯塚聡先生、野村森太郎先生のところに行く学生さんがうちによく来ます。

 

施術が終わった後は地域のスイーツを食べながら卒業後の進路相談になりました。鍼灸師を続けられるのか、生活していけるのかを不安に思っているとのこと。このこともよく耳にすることで私が持っている意見と自身の経験、業界状況について話をしました。私自身の専門学校入学前、新卒での就職、働きながら柔道整復師になるため進学したこと、柔整師になってから、教員養成科への進学、開業。各フェーズで何を考えてどう進路を選択したのか。当時と今とでは環境が異なること。鍼灸師という職業の特性。最も重要なことはテクニックよりも実際に15年以上鍼灸師として活動している人間の実態をなるべくリアルに自分事として感じてもらうかだと私は考えています。国家試験という一大関門があるので、それを前にしたら国家試験合格に全力になるし、そうでなければいけません。落ちたら話にならないので。試験対策で頭が一杯になる前に卒業後をリアルにイメージする手助けをすることがポイントだと、数多く学生ペア割をしてきた感じた結論です。

 

今回参加した鍼灸学生さんお二人の将来にプラスになればと願います。

 

甲野 功

 

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