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~大平先生と有山先生とのお灸会~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 大平海先生のお灸を体験しました
大平海先生のお灸を体験しました

 

 

本日の午前中に飯田橋の大平海先生の鍼灸院にて、有山優子先生と共に灸の体験・見学をしました。

 

大平海先生は東洋医学を語るBARというイベントで今年知り合った鍼灸師の先生です。飯田橋で開業していると知り、それはうちから近いなと思いました。その後も東洋医学を語るFIREなどでもご一緒しました。私事ですが今年のテーマ(というか課題)を「灸術を高める」としています。きゅう師と言いながら艾(もぐさ)を捻って皮膚に据えるお灸(直接灸)が臨床レベルでできないことが長年のコンプレックスに。そこで今年こそは艾を捻るお灸を練習して実践レベルに高めようと思い練習をしていました。その際に大平先生から別のお灸のやり方があると言われ、当院でやってもらうことに。その手法は私が知らない技術だったのです。そこからお灸を中心に施術をしている有山優子先生がそれを見てみたいということになり、撮影をしようという流れに。お灸する人、受ける人、撮影する人。3名は必要です。日程調整をして大平先生の「飯田橋はりきゅう院ほんわか」に集まりました。

 

この技術を知ったときにきちんと常時臨床で艾を捻るお灸をしている先生の意見を聞きたいし、知ってもらいたいと思いました。その旨も大平先生に伝えました。あまり技術を外に見せたくないという意向でしたが灸術の比較検討、研究がされた方がいいと私は考えました。鍼灸マッサージ専門学校に入学して20年。専門学校教員免許も取りそれなりに知識があると自負していましたが、初見のやり方。私のような人間だけでなく、きちんと艾を捻るお灸ができる先生が知ったらどう捉えるのか。おそらく私では気付かないことがあるだろうし、私では思い浮かばない疑問もわくだろう。そのような予想がありました。有山先生と大阪の勝元先生がすぐに興味を示し(これも私の予想通りでした)、有山先生も飯田橋に来てくださいました。

有山先生、私と大平先生の灸を受け、体験と見学をしました。目の前で技術を見て、私は二度目の体験をして。前回は分からなかった細かい動きが確認できました。また自院ということもあり、より実践的な感じでした。何より勉強になったのが大平先生と有山先生の会話。お灸をしっかりやっている先生同士の質疑応答が横で聞いていてためになります。艾の違い。箱灸のやり方。どのように体を見ているか。院内設備のこと。艾のメーカーがそれだけあることを知らなかったですし商品名も。お灸も道具を用いる技法なのでどの艾、どの灸を使用するかをやり込んでいるからこそ話になる。私にはついていけませんでした。また線香も艾も燃やすことで煙が出ます。煙と匂いにどう対処するのかも聞いていて感心しました。

 

技術についてはなおのこと。艾の持ち方、扱い方、線香の使い方。右手に線香、左手に艾。そのまま患者さんの体の上で動かしていく。私にはまだ怖くてここまでできません。更に中指の使い方。人差し指と親指が主に使う中、空いた中指で色々なことをしています。ピアノのように左右別個の動きを同時に行っており、簡単に真似ができるものではないと思いました。そしてリズム。一定のリズムで動かしていきます。そのテンポが重要だと見ていても受けていても感じました。相当な基礎練習を積んでいないとできない動き。今年その基礎練習をやっているからそれが分かりました。楷書体をしっかり書けないと崩した草書体が書けないように。有山先生も話していましたが新たなお灸の可能性を感じるものでした。こういうやり方があるのか、という。圧倒的な灸技術と知識を持つ有山先生がそういうのだから本当にそうなのです。あとは勝元先生の意見を聞いてみてみたいものです。

 

もう12月半ば。年末が目の前です。今年のテーマに関係するとても貴重な体験をこの時期にすることができました。大平先生とは昔からの知人というわけではなく今年イベントで知り合った間柄。そして私が艾を捻る練習をしていたことを知り、違った方法もあると声を掛けてくれました。教えてもらってこれは面白いと発信して有山先生と勝元先生が興味を示してくれました。そして灸の勉強を今回させてもらいました。流れができてそれに乗った気がします。今日までのことを継続して自身の技術に昇華できるか。それが大事。来年には自分の灸術を確立したい願う経験でした。

 

甲野 功

 

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