開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
当院の最寄り駅は都営大江戸線牛込柳町駅です。都営大江戸線という地下鉄が全線開通したのは2001年以降。今世紀に入ってからなのです。都心部には東京メトロも地下鉄であり、そちらの方が規模は大きいので都営地下鉄は比較的知名度が下がります。かつ最も新しい路線ということで大江戸線はなかなか浸透しませんでした。いざ利用してみるととても便利で都営線のドル箱路線となりました。その大江戸線でマイナーなのが牛込柳町駅。隣の若松河田駅と並び大江戸線の中では知られていない方でしょう。新宿、六本木、汐留、飯田橋などの繁華街でもなく、清澄庭園、両国といった観光知名度があるところでもありません。もしもフジテレビがお台場に移転せずに河田町に残っていたらフジテレビに行くのが便利な駅の一つして名が知られていたかもしれません。なお牛込柳町駅は草間彌生美術館の最寄り駅であります。
その牛込柳町駅周辺。飲食店が無いことは何度も触れています。マンションが立ち並び住人が住んでいる割に食事をするところがとても少ない。その理由は道路拡幅工事により路面店だった飲食店が立ち退き、その後に高層マンションが建ってしまったため。1階を飲食店にすると害虫や害獣(つまりゴキブリ、ネズミですね)が出て資産価値が下がるためマンションはやりたがりません。結果、道路の両脇に高層マンションが並ぶ通りになっていくわけです。外苑東通りと大久保通りが交差するところに牛込柳町駅があるのですが、どちらも拡幅工事をしているのでお店が消えていきました。私が子どもの頃と比べると景色が違います。
その外苑東通りにあり、牛込柳町駅南東口からすぐという立地に長らく地域の飲食店であったのが鮨処八千代でした。本店が四谷の荒木町。2店目の支店としてできました。それから何十年と地域に愛されてきました。我が家も何かお祝い事があると家族で八千代にいったものです。社会人となり自分の財布で八千代の寿司を食べたときに成長を感じたものでした。結婚して子どもができて。頻繁に利用しまさに親子三代で通ったお店でした。その八千代も最近閉店してしまいました。入っているビルが古いので(私が幼少期の頃からある)建物自体を建て直すのか思いきや、店舗が変わることに。次の店舗が入るまで結構時間がかかったので、まさかまたお店がはいるとは思っていませんでした。次もお寿司屋でした。
ところがこの寿司屋はお世辞にも評判がよくなく、近隣に住む患者さんも一度入ったが・・・という意見でした。うちの両親も同じような感触でした。酷暑と言われた今年の夏。最高気温が35℃くらいを記録している期間中にリニューアルするという告知が。本当に数か月で。工事が入るのをみて早かったなと思いました。
そして今年9月30日にリニューアルオープンしたのが「魚と野菜と土鍋ごはん 吉今」(以下、吉今と表記)です。吉今は以前のお店と同じ運営会社が行うブランドです。
吉今とかいて“きっこん”と読みます。次のお店は続くのだろうかと興味深く観察していました。内装は八千代時代とレイアウトが変わらず中央にカウンターがあり周りをテーブル席が並びます。奥に個室スペースがあるのも変わらず。入り口左手の離れた席を、子ども達が小さいときはよく利用していました。そこのスペースには席が無くなっていました。
SANKO MARKETING FOODSはどのような会社かというと“生産者と共に汗をかき、日本の食文化を守るべく、飲食事業と水産事業の両軸経営を行う”会社だそう。伊豆半島直送の鮮魚や産地直送野菜と土鍋の炊き立てご飯を提供します。自社で飲食業だけでなく水産業も行っているため、自社船団を所有しています。また提携している船からも新鮮な魚を仕入れることができます。そして産地直送の野菜も確保できるといいます。自社で魚を確保できるので寿司という業態は間違いなかったのでしょう。そこからもう少し間口を広げた感じがします。夜はお酒が飲める食事処でアルコールメニューが多く、それに合わせた食事メニューもあるようです。看板はやはり屋号にある土鍋ご飯のようです。
八千代があったところに新しいお店ができたことを両親に伝えました。私以上に八千代を利用していた両親もリニューアルオープンに期待しているようでした。10月4日が父の誕生日なのですが、その日に夕食で利用した壮。土鍋ご飯を頼みましたが思ったよりも早く出てきたと話していました。このときたまたま私はお店の前を通りがかっていて二人が店内にいることを外から見かけました。夕方七時過ぎで、並んでいるお客さんもいて盛況のようでした。
後日そのときの話になり、両親から良い感触だったことを聞きます。定期的に実家に行って父の治療をしているのです。そして今後ランチに行こうという話になり、親子三人で吉今に行きました。足も体力も衰えが目立つようになってきた両親。いつまでこのように外食へ行けるか分からないなと思います。もう無くなってしまったけれどよく通った同じ場所でまた一緒に食事をします。
ランチメニューもなかなか充実していました。簡易的ではありますがドリンクバーもありました。魚が美味しいようなので私は海鮮丼定食を選びました。この値段でこのレベルの魚介類が食べられるのは魅力的です。それと細かいことですが、こういうところの味噌汁を私は気にします。味噌汁も手を抜かずしっかりとしていることが好感触でした。これならば長く続きそうだと思いました。
自営業になって10年以上。飲食店に限らずお店の状態を敏感になるようなりました。まして新型コロナを経験して数多くの馴染みのお店が無くなって。新しくできてもこれは長く持たないかもと予想し、割とそれが当たることが増えてきました。9月末にオープンしたこの吉今。様子をうかがっていましたが定着しそうだと思い今回紹介しました。家族にとっても思い入れがある場所ですし。牛込柳町駅では食事できるところが少ないという声をよく聞きますし、私自身が痛感するところ。新しい選択肢ができたことを嬉しく思っています。
甲野 功
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