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~続・続・森岡毅~

日経BP 森岡毅必勝の法則 日経ビジネス中山玲子
日経BP 森岡毅必勝の法則 日経ビジネス中山玲子

 

 

私が勉強のためにこの人だから本を買うという唯一の存在が森岡毅氏です。現在、株式会社刀代表取締役CEOです。冠番組を複数持つ人気タレント林修氏が尊敬する人物と公言する人です。低迷していた大阪のテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンUSJ)の業績をV字回復させた立役者として知られています。

森岡毅氏を知ったのはテレビ東京の経済番組「カンブリア宮殿」に出演していたとき。このときUSJの立て直しについて理路整然とそして熱く語る姿に、この人は違うという強い印象を受けました。そしてすぐに氏の著書『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』を読みました。そこに書いてあることが衝撃で、大いに勉強になりました。この頃はあじさい鍼灸マッサージ治療院を始めて2年目くらいの頃。開業をしたという勢いも薄れてどのように院を運営し進めていくか試行錯誤している時期でした。マーケティングとはどのようなものかを実体験(実例)を出して解説した本書から、それまでなかった知識と着想を得たものです。2016年のときです。この頃は栃木県の大学病院に、週一日ですが、片道2時間半をかけて通っていて往復の通勤時間を使って本を読み漁っていたのでした。最初の著書から続いて戻る形でその前に描いた『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』も読み、それから森岡毅氏が本を出すたびに読んできました。

USJを退職し株式会社刀を立ち上げてから森岡毅氏はあまり本を書かなくなったと思います。ビジネス本は売れることも大切ですが世間に周知させる、本を契機に取材してもらうという広報面の意味合いもあります。実務が忙しくて書く暇がないのかと思いました。その代わりテレビ番組の出演が増えて、林修氏の番組でちょくちょく見るようになりました。株式会社刀を作ってからは森岡毅氏と株式会社刀がどのようなことをしているのかが掴めなくなっていました。断片的にテレビ出演や経済記事を目にするのですが。

 

そして今回、本人の著書ではありませんが新しい書籍が発売されることを知ります。

 

『森岡毅必勝の法則 逆境を突破する異能集団「刀」の実像』 

日経ビジネス中山玲子著 日経BP

 

すぐに購入して読みました。

 

これまでの森岡毅氏と刀のメンバーによる業績、成功事例を第三者の記者の目で書いています。当事者ではない分、より客観的にデータが記されております。これまでよく分かっていなかった森岡毅氏らが行ってきたこと、そしてこれからのことが記されています。P&Gから引き抜かれてUSJに入り再建を任され、数学的マーケティングを駆使して業績を回復させます。USJにいる時点で沖縄に一大テーマパークを作るという構想を持ち、着々と準備を進めてきました。ところがUSJを融資する海外企業が買収されて話は白紙撤回。このときの挫折が独立後も沖縄テーマパーク構想を継続させる力になります。そして来年2025年に沖縄にジャングリアというテーマパークをオープンさせるのです。沖縄テーマパーク構想は2016年に読んだ書籍の時点で触れていました。また出演したテレビ番組内でも語られていました。しかし新型コロナとウクライナ侵攻という2つの困難が立ちはだかります。また刀は創業数年の新規ベンチャーのようなもの。資金集めは非常に苦労したといいます。それはそうでしょう。また沖縄テーマパークにだけ考えてはいられないので別企業のマーケティング事業を並行して行っていきます。よく知られているのが西武園ゆうえんちイマーシブ・フォート東京。西武園ゆうえんちは施設が老朽化して古臭いイメージなっていることを逆手に昭和レトロの街並みを構築。一方新しいゴジラのアトラクションを作ります。イマーシブ・フォート東京は観客が演劇の世界に参加するエンターテインメントを提供。お台場のヴィーナスフォートを“居抜き物件”として活用し初期費用をぐっと抑えました。

余談ですがヴィーナスフォートがオープンしたのが1999年。私が大学4年生の時。みんなこぞって出かけました。私の年代だと青春の象徴みたいな施設です。それから約20年。解体が決まり、我が子を連れて歩いたときに、ここが無くなってしまうのかと時間の流れを感じて切なくなりました。森岡毅氏ら刀はヴィーナスフォートの施設を再生させて利用することを決めます。それだけでも嬉しくなりました。

他にも食品のニップン、外食の丸亀製麵、オンライン診療のイーメディカルジャパン、テーマパークのハウステンボス、宿泊施設のネスタリゾート神戸といったところも関わっています。何となく知っていたところから今回の書籍で初めてしったものまで多岐に渡ります。公表していない案件もあるようです。USJの一社員時代から組織となり活動の幅が大きくなったことが分かります。

 

本書では取材した記者であり著者である中山玲子氏は、森岡毅氏はもちろん刀のメンバーや他職種の経営者にも取材を行い、外からみた森岡毅氏を書いています。それまでは本人が書いてきた著書でしたから多様な意見と見方が加わり客観性が増しています。業種は違いますが仕事の向き合い方、考え方、思想等非常に学ぶことがあります。一つの英雄譚であり、ビジネス指南書。大学生の時に阪神淡路大震災を経験し、知人の死を体験した青年が外資企業に就職し、数学的マーケティングという武器を持ち、USJにヘッドハンティングされ結果を残し、独立し仲間を集め、沖縄に一大テーマパークを作り、日本を元気にするという夢に向かって進んでいる。少年ジャンプで連載しているマンガの主人公のようです。一方、具体的なマーケティング手法や人材育成の方法も記されていますし、手掛けた企業がどのように業績を上げたのかという事例も挙げられています。ノウハウもありますが現実に起きた(起こした)ドキュメントでもあるのです。

 

年末にこれは良かったという本に出会えました。今後も注目ポイントをまとめていきます。それは来年以降になります。学び、実践する。来年に持ち越しです。

 

甲野 功

 

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