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~わが地域の高度医療機関、女子医大~

読売新聞オンライン 東京女子医大の岩本絹子元理事長、背任容疑で逮捕
読売新聞オンラインより

 

 

1月13日に東京女子医科大学元理事長が背任容疑で逮捕されました。

 

読売新聞オンライン

東京女子医大の岩本絹子元理事長、背任容疑で逮捕…新校舎工事巡り1億1700万円不正支出

 

元理事長は新校舎建設工事を巡り不正に1億1700万円を不正に支出させとして逮捕されました。その資金の一部を自身に還流させて私的使用したとみられています。

 

東京女子医科大学病院、通称「女子医大」。私の住む東京都新宿区にある大学病院の一つです。新宿区には3つの大学病院があり、慶応大学病院東京医科大学病院、そして女子医大です。3つの大学病院の中で最も近所にあり、私は幼い頃から馴染みのある大病院です。場所は新宿区河田町。この地名は昭和世代の人ならピンと来るかもしれません。現在はお台場に移転したフジテレビがかつてあったのが新宿区河田町。実際にフジテレビ旧社屋の隣にあります。現在は都営大江戸線若松河田駅が近くにありますが、20世紀には大江戸線は存在していませんでした。若松河田駅は当院の最寄り駅である牛込柳町駅の隣。つまり徒歩圏内です。都営大江戸線が全線開通するまで、「新宿区のチベット」と揶揄されたこのエリア。東西線神楽坂駅、新宿線曙橋駅、JR総武線など飯田橋駅、JR総武線など市ヶ谷駅のどこからも距離があるのでした。昭和中期くらいまでは都電(路面電車)があったそうですが、私が生まれた頃には廃線になっていました。この当時はフジテレビ、そして女子医大は地元にある重要な施設でした。フジテレビがお台場に移転した後も女子医大はあり、地域にとって重要な医療機関でした

 

女子医大の歴史は明治までさかのぼります。まだ新宿区が存在せず牛込区と言われて明治41年(1908年)に東京女医学校附属病院としてできます。戦後の昭和27年(1952年)に現在と同じ東京女子医科大学病院となります。私が中学生だった平成6年(1994年)に旧厚生省より特定機能病院の承認を受けます。特定機能病院とは最先端医療を担う医療機関であり高度医療と研究を実施するということ。紹介状無しに通院すると別途料金がかかります。病院としては最上ランクといえるのです。

 

我が家と女子医大の関係は浅くありません。まず私は小学校2年生の時にお世話になりました。ランドセルを背負ったまま校庭の雲梯をしていて落下。顔面から地面に叩きつけられます。このとき病院に運ばれてそこが女子医大だったはず。だったはずという表現は正確に覚えていないからです。話を聞くと病院で眠りだしたそうで、脳障害を疑われ急遽小児科から脳外科へ緊急搬送されたそうです。車いすに乗せられて地下の通路を通って運ばれたそう。大事には至らなかったそうですが職場から呼び出された母も医師も非常に焦ったそうです。その後も家族、近親者が入院することがありました。何より長女が0歳のときに尿路感染症になり女子医大に妻と一緒に入院。毎日お見舞いと着替えのために通ったものでした。家族も女子医大で手術をしたことがあります。また医療関係者は病院のそばに住むことが多いので周囲に女子医大関係者が結構いました。

今も昔も地域の大病院として存在している女子医大。今回の元理事長逮捕のニュースは地元民としては残念であります。一方、よく問題が起きる病院なので慣れてしまっているところもあります。

20世紀に入ると問題が噴出します。平成13年(2001年)に人工心肺事故が起きます。心臓手術中に人工心肺装置の事故が起こり、患者が死亡。翌年、人工心肺装置の操作を担当した助手が業務上過失致死容疑で逮捕、同時に患者のカルテ改竄の疑いで医師が証拠隠滅容疑で逮捕されます。これにより平成14年(2002年)に女子医大は厚生労働省から特定機能病院を取り消されます。特定機能病院として再承認されたのは平成19年(2007年)で5年の月日を費やします。

その後、東日本大震災を経て、平成26年(2014年)にプロポフォール過量投与事件が発生します。頚部リンパ管腫の摘出手術を受けた男児が、術後投与された麻酔薬プロポフォールが原因で死亡しました。使用方法、使用量など様々な不備が捜査により発覚。翌年、第三者委員会は事故調査報告書をまとめ女子医大の過失を認定します。病院側は、安全対策について改善を実施している。これにより平成27年(2015年)に再度厚生労働は特定機能病院の承認を取り消します。

翌年の平成28年(2016年)にラモトリギン過量投与事件が世に出ます。開頭手術と抗がん剤治療を受けていた患者にラモトリギンという薬剤を過剰に投与した結果、死に至ったというもの。遺族が訴訟を起こし女子医大側には損害賠償を支払う判決が下りました。

世間がコロナ禍に見舞われた令和2年(2020年)以降は臨床ではなく労働環境の問題が噴出します。ボーナスゼロ回答により看護師約400名が退職意向を示しました。翌年の令和3年(2021年)には医師の外部病院での勤務(アルバイト)を禁止させる通告を出し、100名超の勤務医師が退職することに。そして元理事長は背任行為が発覚し家宅捜索が行われ、昨年令和6年(2024年)に理事長を解任されました。そして今回の逮捕となりました。

 

このようにみると数多くの不祥事が挙げられる女子医大。しかしこの地に根付いて100年以上。高度医療を提供する大学病院として在りました。ずっと身近にありました。今回の逮捕を最後にし、新たな高度医療機関として再生していくことを願っております。

 

甲野 功

 

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