開院時間
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住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
神社が好きだとその話題があがることがあります。私のところに勉強に来る学生さんで神社が詳しい人がいて、海老名にある寒川神社がいいですよと教えてくれました。よく聞く名前ですが参拝した記憶がありません。聞くと格式が高いのだと。またたまたま観ていたテレビ番組でパワースポットとして寒川神社を紹介していました。2度重なると本当にこの神社は素晴らしいのだろう、そしてこれは一度訪れた方がいいのだろうという気持ちになります。そこで数年前に寒川神社に行ってきました。
小田急線で新宿駅から海老名駅へ。近くはありません。箱根に頻繁に行くので通り過ぎる駅です。しかし2000年初頭は用がありよく降りていた駅なのです。今はロマンスカーミュージアムがあり、ロマンスカーも停まるようになりました。10数年ぶりに降りた海老名駅は大きく変貌を遂げていました。そこからJR相模線に乗り換えます。相模線は初めて乗る電車。ローカルな感じにやや面食らいました。そして最寄り駅である宮山駅で下車。平坦な土地にのどかな風景が広がります。しばし歩くと見えてきました。
寒川神社は相模國一之宮。この一帯を代表する神社です。年間約200万人にもの参拝者が訪れ、初詣の参拝者数は神奈川県内の神社で第2位。あの鎌倉のランドマーク、鶴岡八幡宮に次ぐというのです。そして日本で最も昇殿祈祷者が多い神社です。
その歴史は約1600年。雄略天皇(456~479年)の時代に奉幣、また神亀4年(727年)社殿建立と伝える記録があり正確な創建時期は不明ですが、少なくとも約1600年の歴史があります。延長5年(927年)の『延喜式神名帳』には、相模国唯一の国幣大社として朝廷の名神祭に預かる名神大社に列格された神社であると。『続日本後紀』によれば承和13年(846年)9月8日には従五位下の叙位が授与されています。鎌倉時代の『吾妻鏡』には「一宮佐河大神」と記載があり相模国の一宮とされたことがうかがえます。源頼家が誕生した際には源頼朝より神馬の奉納がありました。鎌倉幕府執権となった北条氏からも崇敬されます。戦国時代以降は相模国を支配した後北条氏や徳川家康から社領を認められます。このように古くから関東でも有名な神社で、関八州鎮護の神としてあがめられてきました(※関八州とは、江戸時代における関東八カ国のことを指します)。明治維新後の明治4年(1871年)に近代社格制度において国幣中社に列します。大正12年(1923年)の関東大震災では社殿が損傷を受け、昭和2年(1927年)に修復を終えます。
寒川神社がある位置は江戸(東京)から見て南西。これは裏鬼門の方角になります(※鬼門とは北東の方角でここから邪や鬼が侵入すると考えられてきました。反対の南西を裏鬼門といいます)。そして通常社殿は南向きか東向きに建てられますが、寒川神社は社殿が南西を向いているのです。江戸の裏鬼門をお護りする神社として崇敬されました。そして、全国で唯一の、八方除の守護神として知られています。八方除とは家相、地相、方位、日柄等からくるすべての悪事災難を取除く祈願の事。いわゆる方災厄除の神としての信仰です。寒川神社には八方除の守護神として多くの参拝者が集まり、正月三が日だけでも約50万人が初詣に訪れるといいます。平成13年(2001年)より、新年から2月の節分まで神門に迎春ねぶたが飾られるようになっています。
御祭神は寒川比古命と寒川比女命の二柱。この二柱で寒川大明神と称します。どのような神様なのか記紀(※古事記、日本書紀)には記載がなく詳細は不明です。この二柱は牟弥乃神社(伊勢神宮末社)にも祀られています。寒川大明神は相模國を中心に広く関東地方を開拓し、衣食住など人間生活の根源を開発指導したとされています。
寒川神社に到着するとまず目に入るのが神池橋と三の鳥居。神橋橋は神池にかかる太鼓橋です。神池は噴水があり美しいです周囲を一周できます。三の鳥居は桧造りの明神鳥居。朱色に塗られていない木目がみえる鳥居です。金属製ではないので温かみを感じます。平成2年(1990年)に建て直されています。
森の中の参道を進んできます。
その先に神門が現れます。新年から節分まで迎春ねぶたが掲げられています。
神門をくぐると立派な拝殿があります。
拝殿の右側には方位盤と渾天儀のレプリカが置かれています。これは天体の位置・星等を観測する器具になります。龍は天空を支えるという故事にならい、四隅に龍が配置されている特徴的なものです。
拝殿の犠打利側には2本の杉の御神木があります。ここに御祭神の寒川比古命と寒川比女命が宿ると言い伝えられております。
相模國第一の神社、寒川神社。予想以上に広く色々なものがありました。ちょっと遠いのですがまた行ってみたい神社です。
甲野 功
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