開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
今フジテレビがかつてない危機に陥っています。昨年末のタレントトラブル報道からフジテレビ社内の問題に変わりました。一度目の非公開記者会見をし、10時間半に及ぶ二度目の記者会見。社長らの辞任が発表されましたが未だにテレビCMはほとんど放送されていません。名物番組の制作中止も発表されています。春からの番組改編期がどうなるのか予断を許しません。
知ってのとおりフジテレビ社屋はお台場にあります。しかし、かつては東京都新宿区にありました。河田町。この名称をある年齢以上だと覚えているのではないでしょうか。平成の始めまでは新宿区河田町にありました。河田町という地名は現在の都営大江戸線若松河田駅に表れています。若松河田の河田が河田町のこと。若松町と河田町が近いためこの駅名なのです。若松河田駅は都営大江戸線牛込柳町駅の隣。つまり当院から非常に近いのです。フジテレビ旧社屋があったのは東京女子医大病院の隣。現在は河田町ガーデン(旧名称は河田町コンフォートガーデン)というタワーマンションとなっています。私が大学生の頃までは自宅から旧フジテレビ社屋が見えて、あのマークが目に入っていたのです。
私が住む牛込エリア。ここはかつて駅がない真空地帯で「新宿のチベット」と一部で言われていました。チベットに対して失礼な表現ですが、東京都新宿区なのに目立ったものが何も無いという意味。東西線神楽坂駅、都営新宿線曙橋駅が徒歩15分くらい。JR市ヶ谷駅も各線飯田橋駅からも遠い。かつては都電が大久保通りを走っていましたが自動車の普及により廃線。都営バスはありましたがやはり鉄道に比べると利便性が劣ります。都営大江戸線が開通するまでは本当にどの駅からも遠いエリアでした。そこで地域の顔というか全国的に知られていたのがフジテレビがあるということでした。当時の最寄り駅は都営大江戸線曙橋駅。そこからあけぼのばし商店街を進むとフジテレビの裏側に出て近道でした。この商店街はかつて別名フジテレビ商店街とも言われ、フジテレビとともに盛況でした。現在もその名残があり、商店街の一角にはフジテレビへの道を示すコンクリート製の案内が残っています。表通りから行く場合は外苑東通りから女子医大通りに曲がります。1980年から1990年代のフジテレビ黄金期。あのフジテレビが近所にあるということは地元にとって一つの誇りのようなものでした。特に小中学生当時の私は、テレビで観るバラエティー番組ではフジテレビ周辺、すなわち近所でロケをしている様子が画面から伝わります。あそこで撮影したのだと分かります。私も小学生の時にニュースの資料映像を撮影にフジテレビが来たことがありました。夕方のニュースで席に座っている後ろ姿が映されたときは興奮しました。近所にはフジテレビ関係者がよく使うということで知られた飲食店がいくつありました。夏の27時間テレビをするときは敷地内に入ることができました。私は中に入らなかったのですが同級生は撮影を見に行っていました。お台場冒険王というイベントを夏休みにしていますが、そのずっと前から子どもに開放していたのです。
個人的にはより深いエピソードがあります。大学の先輩がフジテレビ系列の会社で働いていて、舞踏研究部の先輩からアルバイトの話がよくありました。ある時先輩から人が足りないからいますぐフジテレビまで来てくれと連絡があり、地元なので歩いていきました。当時はお台場に社屋が完成しており、河田町から器材を運んでお台場の社屋でイベントをすることの手伝いでした。よく分からないまま河田町のフジテレビ敷地内に入り、荷物を車に積んでそのまま同乗してお台場に行きました。そこで真新しいフジテレビ社屋で単発のアルバイトです。それが何度かありました。ある時はフジテレビ入社式でパーティーが開かれてそのバイトに行きました。社内イベントなのにセットを組み、入社したアナウンサーは面接から撮影していてその様子を編集して紹介していました。私は同級生とお酒やドリンクを作る係。いつもテレビで観ていた人から水割りをオーダーされて非常に焦った記憶があります。また食材を運んだり片付けたりするのに社内レストランに行くと素肌に派手なジャケットをまとった男性アイドルらしき人が複数名いて、ザ・芸能人だ、と思いました。
お台場に移転するまでフジテレビは地域で最も有名な企業でした。大日本印刷(現DNP)と並ぶ大企業。知名度で言えばフジテレビは圧倒的でした。お台場に移転してからは親近感が薄れてしまった部分があります。かつて地域の顔とも言えた存在のフジテレビ。再建してほしいものです。
甲野 功
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