開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
ちょこちょこと箱根の名所を紹介し続けています。大事なところを忘れていました。強羅公園です。
箱根は新しい施設がどんどんオープンします。定番すぎて頭から離れてしまう施設もままありまして。幼少期から何度も行っているので思い出したような箱根強羅公園。どれだけ定番かというと、なんと大正3年(1914年)に開園しています。もちろん日本最古のフランス式整型庭園となります。明治から間もない大正時代のはじめ。関東大震災よりも前からあるのです。箱根がこの頃から栄えていたのです。ちょっと驚きます。
場所は箱根登山電車の終着駅、強羅駅。そこから箱根登山ケーブルに乗り換えると次の駅が公園下駅。その次が公園上駅。この公園が強羅公園のこと。険しい箱根を象徴する急な坂があり、強羅駅から強羅公園の入り口まで歩くことは可能ですが、相当な勾配を上がっていかないといけません。そして公園下、公園上と駅が並ぶことから分かるように園内も高低差が激しいです。下側の入り口から入れば登っていき、上側の入り口から入れば下っていく。どちらがいいかは人それぞれですが、公園上から入って下っていく方が気持ちは楽だと思います。
江戸時代が終わり明治に入り近代化が推し進められました。藩制度が無くなり民衆が自由に行き来できるようになります。その頃に別荘地として箱根は開発されていきます。明治11年(1878年)には本格的リゾートホテルとして宮ノ下に富士屋ホテルが完成します。日本の旅館ではなく、海外向けのホテル。西南戦争が勃発していた頃に箱根はリゾート地として変化していました。強羅は華族など上流階級の保養施設がありました。今でも強羅は会社や地方自治体の保養所があります。大正初期に開園した強羅公園は戦後の昭和32年(1957年)に有料公園として一般開放されます。そして植物園や体験型工芸施設などが整備されていきます。
公園中央にあるのが噴水。高低差があるので上の方から見下ろすと箱根の山と一緒に見ることができます。
白雲洞茶苑という茶室があります。そこの白雲洞は平成13年(2001年)に国の登録有形文化財(建造物)に登録されています。
温室植物園もあります。
イベント館では紫陽花の時期は紫陽花のイベントが行われます。花や植物が美しく、紫陽花の他にも桜、つつじ、バラなどがあります。隣に箱根美術館があり、紅葉の名所として知られていますが強羅公園の紅葉もなかなかです。
自然以外にも園内には体験型工房がいくつかあり、箱根クラフトハウス、とんぼ玉工作堂があります。子どもの体験学習にも適しており、大人は風景を子どもは工作を、楽しむことができます。
またカフェも充実しておりCafe Picと一色堂茶廊があります。どちらもオシャレな外観と内装。数年前に次女と一色堂茶廊に入りましたが天井が高く印象的な造りでした。飲食店が充実しているのも嬉しいです。
そして何といってもその地形です。隣の箱根美術館もそうですが険しい斜面に庭園を造っていることが分かります。造営は簡単なものではなかったでしょう。まして大正初期だと今ほど重機が発達していなかったわけです。“明確な軸線に基づく意匠・構成及び強羅の地質を生かして多数の巨岩を用いる点は独特であり、造園文化の発展に寄与した意義深い事例である”として平成25年(2013年)に国の登録記念物に登録されているのです。その観点でみると興味深いですし、隣の箱根美術館が和風庭園であることと比較するのも面白いです。
強羅公園は現在、小田急箱根が運営しています。小田急箱根は箱根登山電車や箱根登山ケーブルカーを運営しています。小田急箱根が出している箱根フリーパスを持っていれば入園料無料なのです。
数年前に次女と紅葉の箱根を観に行こうと一泊二日で旅行したことがあります。前日に宮ノ下に泊まり、朝から箱根美術館へ。紅葉を写真に収めてその隣の強羅公園へ。山を下るように歩いて降りていき強羅駅から箱根登山電車に乗って箱根湯本に戻りました。これまでに何度も強羅公園に行きましたが子どもを連れて親として行くとまた印象というか意味合いが変わります。特に次女はお食い初め、生後100日の赤ちゃんの時に強羅公園を訪れていて、そのとき以来でした。私自身も小さなころに親に連れて行ってもらったところ。親になり子を連れて行く。大正の頃からある強羅公園は時代、世代を積み重ねています。
甲野 功
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