開院時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休み:日曜祝日

電話:070-6529-3668

mail:kouno.teate@gmail.com

住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~都師会の広告ガイドライン講習会~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 広告ガイドライン講習会
広告ガイドラインについて講習会

 

 

先日は『公益社団法人東京都はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師会』主催の令和6年度第8回東京都委託施術者講習会「広告ガイドラインについて」に現地参加しました。

 

令和6年度第8回東京都委託施術者講習会「広告ガイドラインについて」の案内

 

まず業界団体、通称“業団”について。私の持つ国家資格としてあん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師柔道整復師があります。これは厚生労働省が管轄する免許です。これらは開業権が認められていて施術所(いわゆる店舗)として開業することができます(法律用語では開設する)。業界内に組織が何種類かあります。主に開業している者(従業員として勤務する者も含める)のための組織が師会です。具体的には『全日本鍼灸マッサージ師会』や『日本鍼灸師会』などです。他に学術団体としての学会。例えば『全日本鍼灸学会』。他に学校協会や教員連盟といった教育団体も。業団というとだいたい師会を指します。

 

さらに<鍼灸マッサージ保険推進協議会>という連合協議会があり、以下の4団体によって構成されます。

公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会

公益社団法人日本鍼灸師会

公益社団法人日本あん摩マッサージ指圧師会

社会福祉法人日本視覚障害者団体連合

<鍼灸マッサージ保健推進協議会>は医療保険、公的介護保険に関する業務を行います。

医師や看護師の業界では公益社団法人は一つなのですが私の業界は違います。“あはき”と称されるあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の世界。私のように3つの資格を持つ者もいれば“はき”といってはり師、きゅう師(総称して鍼灸師)だけの人も、あん摩マッサージ指圧師だけの人もいます。『全日本鍼灸マッサージ師会』は“あはき”、『日本鍼灸師会』は“はき”、『日本あん摩マッサージ指圧師会』は“あ”の団体と言えます。さらにわが国では歴史的にはり師や按摩師は視覚障害者の生業としてあったため、視覚障害者の『日本視覚障害者団体連合』も関りがあります。

 

この4団体に加えて

公益社団法人全国病院理学療法協会

公益社団法人東洋療法学校協会

日本理療科教員連盟

の3団体を加えた計7団体によって<あ・は・き等法推進協議会>が構成されています。『全国病院理学療法協会』は医師の指示のもとで理学療法業務に従事するマッサージ師・はり師・きゅう師・柔道整復師等を中心に組織された団体。『東洋療法学校協会』はあはき師を養成する専門学校ら養成機関の団体。『日本理療科教員連盟』は視覚支援学校らで行われている視覚障害者の理療教育(鍼灸マッサージ教育)に携わる者で構成される団体。<あ・は・き等法推進協議会>は法律問題を含め、広範囲の協議を行っています。

 

公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会は全国組織でその下に都道府県師会があります。東京都が今講習会を開催した『公益社団法人東京都はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師会』です。

 

今回の講習会は先に正式発表された「あはき・柔整広告ガイドライン」の内容について全日本鍼灸マッサージ師会業務執行理事・法制委員長、京都府鍼灸マッサージ師会会長である森孝太郎先生が当広告ガイドラインについての解説と厚生労働省の取り組みについて講義しました。森孝太郎先生は全日本鍼灸マッサージ師会法制委員長として厚生労働省と折衝されています

「あはき・柔整広告ガイドライン」はコロナ禍を挟んで進行が遅れましたが6年の年月をかけてできたものです。有識者による会議(広告検討会)を複数回重ねて今回の発表となりました。私は過去の広告検討会の資料・議事録を読みこみ、広告検討会自体も二度公聴しました。実務に直接関わることなのでずっと注目しており、今回の講習会を知り現地参加しました。場所は神田の東京都はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師会会議室で行われました。会場以外にもオンライン配信がされており会場外でも視聴されていました。

 

広告ガイドラインの内容に関してはほぼ知っていることばかりでした。本来であれば広告検討会の委員である全日本鍼灸マッサージ師会副会長で法制担当の石川英樹先生が登壇するところなのですが所用により森孝太郎先生が京都からやってきたということでした。重要なことは厚生労働省とどのような折衝をして、かつ厚生労働省はどのように考えているかを知ることでした。広告ガイドラインがいかにできたのかは議事録等からある程度分かります。水面下の交渉はその人から聞かないと分かりようがありません。行く前はそのようなことを期待していなかったのですが、嬉しい誤算といいますか、貴重な情報を得ることができました。配信をしていない休憩時間や終わったあとに会場にいたから聞くことができた内容も重要でした。

 

後半は“あはきは医業か医業類似行為か”というテーマでした。実はこちらの方が主だったとも。業界内で意見の分かれるテーマであります。私も何年も資料を集めて調査しているもの。昨年、学術雑誌に掲載された論文を参考に状況を加味して、全日本鍼灸マッサージ師会としてのスタンスを述べていました。最初に述べたようにこの業界は“あはき”、“あ”、“はき”、“視覚障害者”という複数の立場があり、しかも個々が独立しているわけではなく重なるところもあるため、意見が統一されるのが難しいのです。元々臨床術者の立場を守ることを主な目的としている師会ですから、それぞれ有利になるための方針があります。法律、判例、法解釈、行政判断などを考慮するとはっきりしないです。あるいははっきりさせられないという状況もあると言えるでしょう。厚生労働省と折衝する森孝太郎先生の言葉の端々から物事が単純ではないことが伺えますし、よく理解できます。現場の生の声が会場で聞くことができたことが大きな収穫です。

 

業界の事情を踏まえつつ、今後どのように進むのか。ここ最近は大きな変化が起きつつあると感じています。情報を得るために会場に出向きましたが、とても良い経験となりました。

 

甲野 功

 

★ご予約はこちらへ

電話   :070-6529-3668

メール  :kouno.teate@gmail.com

LINE :@qee9465q

 

ご連絡お待ちしております。

 

こちらもあわせて読みたい

業界関連について書いたブログはこちら→詳しくはこちらへ